登録修理業者制度は、携帯電話端末などの修理に関する総務省の制度です。修理業者は、基準を満たすと総務大臣の登録を受けられます。
制度創設の背景
スマートフォンの普及に伴い、液晶パネルや外装を交換するニーズが増加しました。製造業者以外の修理業者が、修理や部品の交換を行う事例も見られるようになりました。
一方で、修理後の性能が電波法の技術基準に適合するか不明確になる懸念がありました。「変更の工事」に該当しない範囲か明確でない、という問題も指摘されていました。技術基準適合性の表示を維持したまま修理可能か、判断できないという問題です。
施行までの経緯
総務省は、2014年2月に電波法の一部を改正する法律案を国会に提出しました。法律は同年4月に成立しました。関係省令などが整備され、制度は2015年4月1日に施行されました。
制度の概要
修理は「変更の工事」に該当しない範囲であることを、明確にする必要があります。「変更の工事」は、電波の質や他の利用者に影響を与える工事です。修理を行う主体も明確にする必要があります。
技術基準適合証明は、無線設備が電波法の技術基準に適合することの証明です。技適マークは、この証明などを受けたことを示す表示です。登録した修理方法で修理と確認を行うと、技適マークの再表示が可能です。
登録の要件
登録を受けるには、次の要件を満たす必要があります。
- 修理の方法は、他の無線局の運用を著しく妨害するおそれが少ないことです。この妨害には、混信などが含まれます。
- 修理の確認の方法は、修理後の端末が技術基準を満たすと確認できるものです。
- 修理の箇所は、表示装置、フレーム、マイク、スピーカ、カメラなどです。
- 修理の箇所には、操作ボタン、コネクタ、バイブレータ、電池も含まれます。
- 同等の部品を用い、技術基準に適合しない電波を発射しない修理であることも必要です。
- 電波の質や他の利用者の通信に影響を与えるおそれが少ない箇所であることも必要です。
- 製造業者と契約などがある場合は、修理の箇所に条件があります。工事設計及び修理の方法に関する情報の提供を受けた箇所に限られます。
登録修理業者の義務
登録修理業者には、次のような義務が課されます。
- 登録した修理方法書のとおりに、修理と修理の確認を行います。
- 修理と修理の確認の記録を作成し、10年間保存します。
- 修理した携帯電話端末に、修理した旨の表示を付します。
登録修理業者の情報の公表
総務省は、登録修理業者とその登録機種の情報を公表しています。2022年度以降の情報は、電波利用ホームページで公表されています。総務省のページには、2022年3月31日時点の一覧が掲載されています。詳細は、業者の店頭やホームページでも確認するよう案内されています。
出典
2026年9月28日時点の内容です。